DevTermの活用法を考えていたとき、EPUBリーダーとしてのサイズとしてちょうどいいかもしれないので、EPUBリーダーとしてZoteroを導入する。
Zoteroについて
Zoteroはオープンソースの文献管理ソフトウェアで、文献情報の維持管理、ファイルの複数デバイスでの文献ファイル共有等を行える。Windows,Mac,Linux他、iOSデバイス、Androidデバイス(オープンβ)で利用可能となっている。
ただし、EPUBリーダーの機能はモバイルデバイスでは使用できないため、デスクトップ版を利用する必要がある。
Zoteroの使い方等については以下のサイトを参照。
以下導入編
DevTerm(A06)へのZoteroの導入
Zoteroのダウンロードページでは、x86/x64向けのアプリケーションが配布されている他、Ubuntu, Debianではラッパーであるzotero-debを利用して導入することが推奨されている。
しかし、zotero-debはx86/x64向けのようであり、DevTerm(A06)のようなArmマシンでは利用できない。
ただし、フォーラムで導入方法が発見されているので、こちらに従って導入する。
今回はUbuntu 22.04.5 LTSにてZotero 7を導入した。
ざっくりとした手順は以下の通り。
- alienパッケージの導入
- アーカイブファイルのダウンロード
- 解凍/debファイルへの変換/インストール
alienパッケージの導入
ダウンロードされるのはpkgファイルのアーカイブのため、debファイルに変換するにはalienで変換する必要がある。これは、DevTermのデフォルトには含まれていないため導入する必要がある。
導入については普通にaptから取得すればOK
$ sudo apt install alien
アーカイブファイルのダウンロード
アーカイブファイルはArch Linux用の物を使用する。
以下のリポジトリで配布されている
"zotero"で検索し、最新のバージョンをダウンロードすればOK。
解凍/debファイルへの変換
基本的にはフォーラムの手順通りに行えば問題ない。
$ zstd -d zotero-*pkg.tar.zst
$ sudo alien zotero-*.pkg.tar
$ sudo dpkg -i zotero_*.deb
alienでの変換はgearbox設定3で20分ほどかかった。
フォーラムによると起動時にエラーがでるようだが、今回導入した環境では問題なく起動できた。
DevTerm(A06)でZoteroを使用した感想
EPUBに関してはおおむね問題なかった。メモ欄を見ながら読めるのは大きなメリットかと思う。
だが、事前に分かっていたことであるが、PDFでは横幅は十分なものの、如何せん縦幅が物足りない。また、レンダリングが非常に鈍いので、若干イライラする。
横幅を活かして2カラム表示も可能だが、文字が小さくなるデメリットが大きい。
まとめ
DevTerm A06でもEPUBだったらZoteroをそれなりに使うことができるが、縦のPDFは厳しい。プラグインを使用するのであれば、これで使うしかないが、それを使わないのであればすなおにiPadで利用したほうが良い。